【完走目的の人向け】比叡山インターナショナル50kmの装備や戦略などについて考えてみた。
この記事では、比叡山インターナショナルトレイルラン2023の50kmカテゴリについて、完走した際の装備や戦略などを備忘録的に振り返り、ポイントについて整理しています。
こんにちは、ヒロです。
前回は、比叡山インターナショナル2023のレースレポートをさせていただきました。
(以下よりご確認ください。)
今回は長文になってしまいましたが 、備忘録的に50kmカテゴリにおける装備や戦略、練習方法などについて、完走直後での自分の考えをまとめておきたいと思います。
私はトレイルレースは順位というよりもケガなく楽しく完走することが目的であり、あくまでも完走目的とした内容ですので、同じ目的の方の参考になれば幸いです。
ちなみに、私は10時間25分で完走しています。そして、理学療法士という体のことを専門にしたお仕事に従事しておりますので、身体のことについては少し詳しい方だとは思います。そんな視点でご紹介いたします。
目次
ウェアなどの装備品について
【ドライレイヤー】finetrack DRY LAYER COOL
【シャツ】ノーブランドのチームTシャツ
【パンツ】山と道 5-Pocket Shorts Light
【カーフ】ONYONE A.A.TH
【ソックス】INNER FACT NIKKE AXIO WOOL 五本指 ショート丈
【アームカバー】SKINS
【シューズ】ALTRA LONEPEAK5
【ザック】instinct EKLIPSE 12L Black/Lime
【レインウェア】THE NORTH FACE Strike Trail Jacket
【レインパンツ】mont-bell ストームクルーザーパンツ
【ミッドレイヤー】onyone メリノPP ロングスリーブハーフZIP(厚手)
【ヘッドライト】LEDLENSER NEO10R(生産終了)
以上の装備を使用しました。
装備を選んだ理由についてご紹介させていただきます。
まずウェア関連については、5月で気温が上がるレースではあるものの、自分の走力ではおそらく夕方以降登りを歩くとなると汗冷えする可能性があること、また、当時は午後から雨であることからドライレイヤーを使用して体温を下げない工夫が必要であると考えました。
ファイントラックのドライインナーは撥水性に優れているため、大雨の中でもかなり冷えを防げたと感じております。
使用はしませんでしたが、ミッドレイヤーを入れた理由としても同様に、17:00以降は気温が下がることとエネルギーが減っている状態で体温が下がりやすいことを予想して緊急事態のための保温用として携行しました。
ソックスはギリギリまで同じinner factのラミーソックスと迷いましたが、トータルで考えれば雨が少ないだろうと想像してNIKKE AXIO WOOLを選びました。
シューズは、トレイルレースの時はALTRAを使用することが多く、滑りやすい路面が多いことが想定される場合はオリンパス、走りやすそうであればローンピークと自分の中で決めています。
この辺は色々な動画を探してコースの雰囲気を見た感じで選びました。(試走すればいいんでしょうけど行けない時期でしたので)
その他は自分の中では定番の物として使用しています。
山と道は5-pocketでスマホが収納しやすいため重宝していますし、A.A.THは適度な着圧で良い、ザックはこれが使いやすいのでずっと使用しています。
レインウェアについては、予報では雨量は比較的少なく、ゴール前後くらいから本降りになるとのことでしたので薄手で軽量の本品を選びました。
振り返りとして、全体的に予定通りかなというところでした。
特にドライレイヤーを着用していたため、ほとんど汗冷えや寒さは感じずミッドレイヤーなしでアームカバーとレインウェアだけで十分保温になりました。
ソックスに関しても皮膚トラブルなく快適に終了しました。
シューズも滑る区間は少なかったことと、後半の走れる区間に対応できたのでよかったかなと思います。
もっと雨量が多い予報であれば、ビブラムソールのオリンパスだったと思います。
この辺はレース回数が増えてきて失敗が減ってきた気がします。
補給に関して
補給に関しては、考えは甘めだったなと反省点もありました。
とりあえず使用したものは以下となります。
メイン:アミノサウルスとプロテインバー。
脚攣り:ツラレス(芍薬葛根湯ゼリー)。
水分補給:ウルトラミネラルタブレットと、経口補水パウダーで。
予備:糖質系でジェル2つと、固形物でカロリーメイトとプロテインバー。
選んだ理由としては、エイドステーションの間隔から考えると、おそらくジェルが必要になるのはロテルドヒエイから根本中堂の間の登り、横高山の登り、横高山〜仰木エイドの間で、それ以外はエイドでしっかり食べたら大丈夫と判断し、すぐに取り出せる補給はジェル4つと補給で不足がちなたんぱく質系1とました。
また、昔出場した知人が、「エイドはやっぱ大きい大会だけあって豪華やで!」と聞いていたのと、あやべ水源の里トレイルのエイドが超豪華だったため、ビッグレースはすごいんだと信じてやや少なめにしました。
振り返りですが、エイドを信じすぎたという反省です。
確かにエイドには色々とありましたが、パン・バナナ・オレンジが中心であり米類は仰木エイドまでありませんでした。
ここが大きなミスポイントでした.
私は米やお餅、あんこに対して相性がいい感覚があり、パンはお腹がしんどくなる、うどんはよくわからないけど食べすぎるとしんどくなるという風に感じています。
バナナやオレンジはあくまでもビタミン・ミネラルとしての補給で糖質補給としては弱いという風に体感しています。
ですので、仰木エイドまで何となくエネルギーが足りない感じがありました。
結果として、補給食は緊急時の補助的なつもりでしたが、使わざるを得ない感じとなり、追加で予備のプロテインバーも1本使用することとなりました。
これを感じたのも、逆に仰木・横川エイド以降で米類を食べた時の体がみなぎる感を強く感じたためです。
ちなみに、ツラレスゼリーは予定より使用量が増えてしまいましたが、ジェルは予定通りの本数で終わりました。
補給食の反省としては、自分に合う系の補給を少し持っておけば途中のペースダウンは減らせたかなと感じています。
エネモチや、大福一つ、ライスピュレなどの補給を携帯しておくべきでした。
補給系についての私の基本的な戦略について
反省を踏まえ、補給に関する私の基本的な戦略を整理しておきます。
最初に私の戦略の結論ですが、
POINT!!
・糖質消費を最小限にすること
・自分にあった補給食を見つけておくこと
この2点につきます。
糖質消費を最小限にすること
まず糖質消費を最小限にするという点から自分の思うところをご紹介いたします。
糖質は米や麺、パン、果物などの食べ物に含まれている、運動のエネルギーにおいて重要な栄養素です。
ただし、人体に蓄えることができる量には上限があり、無限に蓄えられるわけではありません。
また、効率よくエネルギーに変換されるものの、消費もそこそこするので枯渇すると低血糖症状を起こして動けなくなってしまいます。
心拍数を上げた状態や、自覚的疲労度が大きい(10が最大としたときに10に近いくらいの疲労度)状態では糖質の消費量が増えます。
そして、減った糖質、または糖質が減っていない状態で急速に補おうとすると血糖の急激な上昇を引き起こし、その後の血糖の急降下を引き起こすリスクも上がります。眠気やだるさ、頭痛・吐き気などの症状も出現するかもしれません。
こういった症状を引き起こさないように、緩やかに消費して緩やかに補給していくことが重要であると考えます。
また、負荷を抑えて運動をしているときは脂質が主なエネルギー源となるため、糖質は長持ちします(糖質を全く使用しないという意味ではないため注意してください)。
特に運動開始時にいきなり全力で動くと急激に糖質を使ってしまうと考えられるため、スタートこそゆっくり入った方がいいと思います。
このコースで言えば、スタート時の渋滞を避けるためや、人が多くてテンション上がって一気に走ってしまうことがこのリスクに繋がると考えます。
歩いてもどうせ渋滞してますからすぐに追いつきますし、焦らずに自分を保つことが後半に向けて重要になると考えます。
そして、大して影響はないかもしれませんが、ジェルや食べ物にしても、糖質を一気に上げないために、ちょっと時間をかけながらチビチビ補給するなどの工夫をしてもいいかもしれません(私はそうしてます)。
また、吸収が遅めのものと早めのものを自分の身体の特徴に合わせて上手に使い分けるのもありかもしれません。
自分にあった補給食を見つけておくこと
これについては、ザクッとした話になってしまいますが整理しておきます。
例えば同じ糖質を補給するにしても、ジェルなのか、米なのか、餅なのか、パンなのか、麺なのか、果物なのかといった感じで自分の相性があると思います。
前述しましたが、私は米や餅に相性は良いものの、パンは相性悪く、麺は食べすぎるとお腹が緩くなる、果物は効くのが遅めといった感じで自分のことを捉えています。
ちなみにジェルは飲んで30分くらいしてから効いてくる感覚です。
あとジェルばかりだと気持ち悪くなる感覚もあります(おそらく胃酸が出る過程で固形物がないから胃や食道を過度に刺激していると思われる)。
皆様にもこういった何かしらの相性があるのではないでしょうか?
私がこれを見つけたのは、ロードでマラソンの練習をする時期に、練習の前に何を食べるかによって、負荷をかけた時のパフォーマンスが異なることに気づきました。
最初はその日の体調なのかなと思ってましたが、よくよく考えるとこの辺が共通していたので、バイアスは入っているとは思いますがそのように捉えています。
これを普段から考えておくと、当日のエイドで何を食べようか戦略を練ることができると思います。
私は今回は、A4仰木エイドまで米類がなかったためかなり苦戦しました。
あと抜けがちなのがたんぱく質。
消化のことを考えないといけないので、あんまりゴツいのは食べれませんが、プロテインバーを一欠片ずつ食べたり、アミノ酸の粉を摂取したりしておく必要があると考えます。
アスリートの人は1日体重×2g必要とも言われますから、全く摂らないのも筋疲労の元かなとも思います。
ちなみに私自身はプロテインバーが合うのでそれを使用しています。知人はスーパーメダリストが合うと話していました。
粉末系を私があまり使わない理由としては、コスパもそうですが、他のビタミン類が不足することも理由にあります。
糖質をエネルギーに変換するにはビタミン類は非常に大切ですし、ミネラルは骨や筋肉の活動に必要です。
この辺りをうまく補給しないとエネルギーが効率よく変換されないので、意識して摂取しています。
(果物は糖質補給というよりはビタミン・ミネラル補給)
補足ですが、梅干しやきゅうり、塩昆布など見つけたときはビタミン・ミネラル補給として必ず摂取するように心がけています。
糖質・たんぱく質・ビタミン・ミネラルをどう補給するか戦略を考えておくと、少しでも疲労感を抑えられるかもしれません。
何を摂ったら身体はどう感じるのか常に意識しておき、当日までにぜひ自分に合ったものを見つけておいてください。
※過去に糖質についてまとめていますので、一読していただけると嬉しいです。
水分補給
水分も非常に大切な要素ですよね。
自分自身が注意しているのは、
POINT!・少量ずつこまめに補給
・濃度
上記2点を意識しています。
少量ずつこまめに補給
まず飲む量ですが、40分間隔くらいに1口ずつ飲むことを意識しています。(気温により時間はもう少し短めにすることあり)
この点についてはいくつか自分の中での理由があります。
吸収の観点からすると、胃腸(小腸)から摂取した水分が吸収され全身を巡るには結構な時間がかかることが想定されます。ですので喉が渇いたり脱水症状を感じてから一気に飲んでも回復するまで相当時間がかかってしまいます。
また、1回で多くの水分を摂取しようとすると浸透圧の低下により逆に尿量が増えてしまい低ナトリウム血症の可能性や、腹痛、下痢のリスクを上げてしまうと考えます。
今回の気温くらいの比叡山において、イメージ的には一つのエイドまでに500ml弱を飲んでいる感じです。(一本は予備に近い)もっと暑かったとしたら、2本近く飲むと思います。
濃度
もう1点の濃度についてですが、これは浸透圧を意識しています。
体内の水分量は細胞内液と細胞外液の濃度差で調整がされています。汗をかくような運動をすると細胞外液の濃度が上昇し体内から水分量を減少させて浸透圧を一定に保とうとします。
この状態で濃度の薄いものを摂取すると、尿を出して浸透圧を調整しようとする身体の作用から水分が溜まりにくいですし、濃度の濃すぎるものを摂取すると調整がうまくいかず逆に細胞から水分を出されてしまうかもしれません。
また、濃度が高すぎると、胃を通過する速度が低下する可能性が上がって全身を巡るの時間がさらにかかってしまいますし、胃腸に負担をかけてしまうリスクがあります。
このような点から、自分にとってちょうどいい濃度のものを定期的に摂取するようにしています。
ちょうど良いというのは、各商品の示している分量を基本に濃度を若干調整するように心がけています。
調整しやすいものとして、ウルトラミネラルタブレットや、経口補水パウダーがあります。
エイドでは水をもらってこれらのもので自分にあった濃度調整をしています。
エイドにあるスポーツドリンクは、大会によって薄めであったり、自分がアクエリアスが苦手であったりするので飲みません。
コーラは糖質が高すぎるのと炭酸が強いので、水分補給というよりはカフェインと糖質の補給の意味合いで出来るだけ回数を抑えて飲みます。
水分補給がうまくいったかどうかは、レース中の排尿回数(尿意だけも含む)、尿の色(濃すぎると脱水、薄すぎると飲み過ぎ)、レース後の体重変動(変化なければOK、大幅な減少あれば脱水、増えていたら飲み過ぎ)を参考に判断しています。
今回の比叡山では、尿意は1〜2度あったものの排尿はなく、レース後の体重変動無し、尿の色はレース終了時にちょうど良い色をしていたので総合的にはうまくいったと判断しています。
反省点としては、ウルトラミネラルタブレット中心で摂取したため、ガスが少し溜まってしまったことです(発泡作用がある)。
長距離になるとこういった小さなことがトラブルにつながるため、もう少しパウダーを使用すればよかったなと感じています。
この辺りは、本を読みながら勉強したところですが、実際には自分の中で失敗と反省を繰り返して感覚的に調整していますので、普段から意識して取り組んでおく必要があると考えます。
※過去ブログでもまとめております。
レースの戦略(完走目的の人向け)
それでは、重要なレース戦略について考えてまいりましょう。
動きの基本戦略
基本は登りは歩きで平地と下りは全部走る。
ここは基本にしておかなければ時間的に間に合いません。
また、ジョグのスピードが人によると思いますのでその要素も考えなければなりません。
私の場合(一緒に出場した仲間もほぼ同じレベル〜少し速い人)、最近はマラソン中心で練習してて3月のフルマラソンで3時間27分であり、イージージョグのペースは5分30秒〜6分の間です。下りはそこまで苦手意識がないので遅くも速くもありません。登りは苦手です。実際、途中登りで脚が攣ったり、立ち止まって休憩したりしてました。
ただ、終盤でも下りの林道・ロードは5分台〜6分ジャスト前後で走っています。マラソン中心の人は、これがイージーでなければキツイかもしれません。
登山やトレイル中心で練習している人はおそらく登りで強さがあると思いますので、ロード系が多少遅くても問題ないのだと思います。(サブ4はしていたほうがいいのかな?)
ロードのベースが速いこと、登りが強いことはこのコースではかなり有利になると感じます。
どちらかを鍛えておくとレース運びはかなり楽になると思います。
登りのポイント
登りは皆様色々な意識を持っておられると思います。
登りが苦手な私ではありますが、戦略のポイントを整理しておきます。
重要なポイントとしては、絶対に大股で登らない!ことです。
詳しく説明するとややこしくなってしまうのですが、簡単に説明すると足を胴体に対して前方に出せば出すほど、そして高く足を上げて登れば登るほど太ももやふくらはぎの負担は増えてしまいます。
見た目には大股でガシガシ進むのがカッコいいんですけどね!
でも完走目的であれば、最後までいかに体力を残すかというところが重要ですので、カッコよさは捨てましょう(笑)
「これ進んでんのかな?」という感じの小股で常に足の真上に体幹があるイメージを持つことに集中しましょう。
その状態でピッチを上げれば速さも出ます(私はまだその領域ではないw)。
特に比叡山のコースは木の根や段差など集中が切れてしまうと高く足を上げてしまいそうなポイントが多々あります。
いかに最小限に足を挙げるか、接地する場所をうまく探しながら進みましょう。
※ちなみに過去にふくらはぎと坂道のことについてブログでまとめてみましたので参考になれば幸いです。
下りのポイント
下りについても私の考えるポイントを整理しておきます。
重要なポイントは、①常に足の真上に上半身があること、②ドタドタ着地せずに優しい音で着地することです。
①については、足の真上に着地することで着地時が安定します。
例えば、足より上半身(イメージ的にはみぞおちくらい)が後ろにあれば、滑って尻もちを着く確率が上がりますし、足より上半身が前に行きすぎると突っ込んでスピードを制御できず前のめりに転倒する可能性が上がります。
また、上半身が足より後ろにあれば、スピードを抑制することになり、前もも(大腿四頭筋)や足関節周りの筋肉(ふくらはぎを含む)の負荷が上がります。
ですので、足の真上に体幹が常にあるように意識するだけでも下りはコントロールしやすくなると感じます。
②については、自分の足音に耳を澄ませて集中してみてくださいということです。
着地の音が大きくなるということは、着地の衝撃が強いということです。これは特に段差があるところについての話になります。
衝撃が大きくなってしまう要因としては、重心の上下動と着地時にどこで衝撃を吸収しているかというところがポイントになると思います。
まず重心の上下動について。
ここでいう重心は上半身と下半身の合成重心として考えます。
小難しい話は置いときますが、上半身と下半身それぞれの重心から合成した重心は仙骨あたり(大体骨盤くらいと考えてください)になります。
この上下動が大きければ大きいほど着地の衝撃は上がると考えられます。
ではどうやって上下動を抑えるか。
ポイントとしては、上半身重心を出来るだけ上げないことだと考えます。
先ほども記述したように、重心は上半身と下半身の合成した重心です。
上半身重心が上がれば合成重心も上がります。
下りの際に、もしほとんど上半身重心が上がらず、下半身重心が下がる方向であれば合成重心は元の位置よりも下に位置するため合成重心は下がることが予想されます。
よくブログやyoutubeで下りは「足を置くように」や「下がるように」と表現されているのを見かけますが、このことかなと思っています。
次にどこで衝撃を吸収するか。
これは、自分の身体の感覚になるので、具体的なことが言いにくいのと日々のケアの話に繋がるのですが、紹介はさせていただきます。
体の中で着地の衝撃を吸収する箇所は、下から足底面(土踏まず)、膝関節、股関節、脊柱(首からお尻までの背骨)です。
これら全部がうまく使えると衝撃を全体で受け止めてダメージを最小限にできる可能性が上がりますが、どこかがうまく動かないだけで負担が動く箇所に集中する・地面を押す力が強くなると考えます。
特に比叡山のコースは、段差やアスファルトなどが多いため、この辺の下りの意識は後半の脚を残すためにかなり重要と考えます。
常日頃から、その辺りの関節や骨が上手く可動しているか意識して走ったりケアしておくことが大切です。
※ヨガはこの辺りが相性いいんですよね〜(ボソボソ)
どんな練習をしておくべきか
これらを踏まえ、どんな練習をしておくのがいいか自分なりに整理しておきます。
大きく分けて、①ロード②トレイル③走行距離④筋トレの観点から整理します。
①ロード
基本的にはフルマラソンのタイムを上げておくことが必要と考えます(私は3時間27分)。
結局は走るベースができているかが大切です。ロード練習は基本中の基本と思います。
フルマラソンのタイムの上げ方は色々あると思いますが、ゆっくり時間走・ビルドアップ走を中心にしておくと良いのかなと思います。
私の場合、時間走は起伏の大きい箇所を選び、ビルドアップは5km毎に10秒ずつ1kmあたりのペースを上げて実施していました。
また、フルマラソンの大会自体もかなりいい練習になります。あんなにキツイことはありませんから!!
加えて、あえて重めの荷物(ペットボトルで4〜6kg)を持ってロードを走ることもしていましたが、これも良かったかなと思います。
当日はザックを背負いますので普段から重いものに慣れておくと当日が逆に軽く感じました。
この練習はかなり負荷が高いため、回数は少なく、そして走る際はスピードや時間よりもフォーム重視で1時間くらいと決めていました。
②トレイル
住んでいる地域は冬場になると雪があるためあまりトレイルに入れません。
今回、私は3月にフルマラソンにエントリーしていたこともあり、トレイルに入ったのは3月末でした。
4月の頭にあやべ水源の里トレイルという50kmの大会があったため、そこに比叡山の練習も兼ねて出場したのが最長です。
※時期的にも自分の状態確認には非常に良いレースです!何より楽しい!!
あやべトレイルの後、休息期間も設けたため、比叡山当日の前は結局2回くらいしかトレイルには入らなかったと思います。
その代わり傾斜きつめのコースで実施しました↓。
比叡山のコース振り返って考えてみると、傾斜のきついトレイルは絶対に練習しておく方が有利ですし、長時間行動をしておくこと(今回は50kmのレース)が重要だと思います。登り力がモロに結果に直結します。
次に出るときは傾斜強めのトレイルの頻度を増やすと思います。
③走行距離
月間走行距離は意外と少なめです。
(だから登りで痛い目にあったんですが…笑)
1年間を振り返ってみると、6月〜9月までは月間200kmを目安、10月に300kmで11月のフルマラソンで月間の距離は落ち、12月に200km、1月からちょっと調子が悪くなって3月のフルマラソンでベスト出すために調整しながらだったため、この辺りは月間150kmいかないくらい、3月のフルマラソン以降はトレイルレースと比叡山に向けてテーパリングもしてたのでさらに少ない…。
※ちなみに一緒に出場して完走したチームメイトは私よりさらに走行距離は少ない…w。
その代わりフルマラソン時期までは、しっかり心拍を上げてスピード練などしていたため負荷は高めです。
また、距離は短いですが、行動時間はそこそこ長めにとっていました。
そして、月間の累積は、直前の3月と4月が高いけどそこまで高くはないです。
これでよく比叡山完走できたわww
まぁでもこの結果から言えることは、月間走行距離が大事なのではなく、何を目的に練習して、いかにケガなく当日を迎えられるかだと思います。
あと、少ないとはいえ、1回の練習での行動時間を長めにとることもポイントだと思います。
実際、比叡山当日は体調良かったので正直不安はありませんでした。
また、私はここ数年少しずつ距離を延ばしてウルトラに出たりもするようになりました(コロナ禍3年間はほぼレースなしですが…)。
年数の積み重ねも非常に重要な要素と考えます。
不安で練習しすぎて当日に変な疲労感があるなら、1〜2週間はスパッと抜いてしまった方がいいと思います。
④筋トレ
筋トレも結構重要だったと感じています。
基本的には体幹トレーニングを動的に実施します
例えば、プランクやサイドブリッジ、ランジにしても、静止するのではなく脚を左右・前後に動かす、上半身を動かすなどして動的に実施していました。また、日によってザックに重りを入れて実施するなどあえて不安定な環境を再現しながら実施しました。
スクワットもスロー気味にしたり、家の中の段差で段差昇降をしたりもしていました。
淡々とするのは嫌なので、音楽1曲分を1サイクルと決めてするようにしていたらあっという間に30分くらいしていることもありました。
効果があったかどうかは定かではありませんが、やっておいて損はなかったと感じています。
最後に
今回は、備忘録的に比叡山インターナショナルトレイルランの装備やレース戦略や方法などを振り返ってみました。
決して簡単なレースではありませんので、完走のために少しでも参考になれば幸いです。
また、この記事の内容は現時点での考えであり、また今後レースを繰り返す中で少しずつ考えややり方は変化すると思います。
結局は自分で自分に何が合うか、振り返りと反省を繰り返すことが成長や完走の確率を上げるのかなと感じております。
ぜひ読んでくださった方々が、自分にあったベストの方法を見つけられることも願っております!!