
【完走狙いの人向け】鯖街道ウルトラマラソン ①練習について
この記事では、鯖街道ウルトラマラソンをとにかく完走したいという人向けに練習方法などの攻略ポイントをご紹介しています。
こんにちは、ヒロです。
鯖街道ウルトラマラソンが終わり、はや2週間が過ぎました。
身体もだいぶ整い通常通り練習を再開しております。
さて、今日はその鯖街道ウルトラマラソンの77kmを完走するための練習方法について、自分の経験からの視点で解説したいと思います。
ちなみに私は今回の完走が2回目で、だいぶ感じがつかめてきました。次回出場時はタイム狙えそうな気がします(多分ww)
自分自身の備忘録ともなるため、自身の反省点も踏まえてご紹介いたします。
目次
鯖街道ウルトラマラソンとは?
まずレースの概要をご紹介いたします。
(http://www.kyoto-triathlon.com/saba/saba_top.html)
京都トライアスロンクラブさんが主催しているレースで、福井県の小浜から京都市内の出町柳までを走る77kmのAコースと、途中の久多から出町柳まで走る42kmのBコース(通称:半鯖)があります。
77kmのコースは大きく3つの山を、Bコースは2つの山を超えていくレースとなり、獲得標高は1800〜1900mとなります。
山のパートは、舗装されていないトレイルコースとなっています。
コースは、戦国時代〜江戸時代くらいに、若狭湾で採れたサバを京都まで運んでいた最古の街道を走ります。
今回は77kmコース完走狙いの方に向けた解説となります。
ロードの練習
コースですが、トレイルを通るとはいえ20km程度であり、残り50km以上はロードを走ることとなります。
また、ロードで歩きすぎたり、ペースが遅すぎると完走が見えてこないため、何よりもロードでの長距離走が必須です。
フルマラソンの大会に3月くらいまでに出場したり、40〜50kmくらいのロードをゆっくりでもいいので走り切る練習を1~2ヶ月に1回くらいしておくのが効果的だと感じます。
ちなみに私自身は月間走行距離200kmくらいですが、どちらかというと走行距離よりも、行動時間を長くすることの方がポイントと感じます。
私自身の話ですが、前回は12月にフルマラソン、ゴールデンウィークで33kmのトレランの大会に出場していました。マラソンは4時間休まず走り続け、トレランは7〜8時間の行動をしています。
今回は3月のフルマラソンが中止になってしまったため何もレースに出ていませんでしたので、最長の行動時間は休み多めの5時間30分が最高でした。今思えば行動時間が短かったなと反省です。
制限時間いっぱい使うのなら12時間のレースですので、休みを多く歩きながらでもレース前1回は7〜8時間行動をしておくのが良いと感じます。
翌日以降のダメージやレースの余裕度を単純に比較することはできませんが、前回出場時の方がゆとりがあったように思います。
一人では結構辛い練習ですので、レースやグループ練習を活用した方が良いと感じました。
また、練習コースを考える上で、ロードの特徴を整理しておく必要があります。
ロードを大きく3つのパートに分けると、まずは登り基調で特に10kmくらいからグッと勾配が強くなる序盤の15km、平坦からやや下り基調の中盤の20km弱、約8kmの激下りを含む終盤の約20kmのとなります。
序盤の15km対策
このコースから考えられる練習としては、ロング走をするなら10kmくらい平地を走ってから峠に入って5〜10km上昇するコースを選択するのが良いと思います。鯖街道は15kmで300mほど上昇した後トレイルで500mほど上昇します。勾配を考慮すると、峠は少なくとも5〜10kmで300m以上の高度上昇となるコースを選択しましょう。もちろん、上りはなるべく走り切ります。
ここで私自身の反省点と余裕を持った完走のためのポイントです。
初めて出た時は、とにかく登りのロードを週末になったらしていました。具体的には5kmで500m近く上昇する近所の山頂までのコースや、10kmで300~400m上昇する峠などです。距離としては毎回10〜15km以内すが、脚の負荷が高めのキツイコースです。
今回はこのコースを練習してませんでした(キツイので避けてたw)。
その代わり、トレイルを混ぜて登りは歩き、距離を長めにしていました。ここが失敗ポイントだったかも。
10〜15km程度の峠をゆとりを持って走り切るコースを練習しておくことで、最初の15km(上根来エイド)までの登りをゆとりを持って上り切ることができると思います(1回目はそうでしたが、今回はこの時点で結構脚にきてました)。
中盤の20km対策
トレイルを終えた後、久多エイド(40km)までのやや下り基調の区間となります。
ここは前回も今回も5:50〜6:00/km前後で走っています。
この区間のための練習としては、疲れた脚を作った状態で20km走をしておくことだと考えています。
例えばですが、先ほど説明したような峠走をした翌日に、10〜20km走、もしくは2時間くらいジョギングするなどといった2日でのセット練をオススメします。
終盤の20km対策
何よりも杉峠エイドから鞍馬までの激下り区間に苦しめられますので、そのための練習をしておくのが良いと考えます。
具体的には10km下り続けることをしておくことです。また、その際に気にかけておくべきことは、着地の衝撃をいかに抑えながら走るフォームを見つけておくかという点です。
闇雲に下りを走るだけでは、膝など関節への衝撃が強く、故障につながりかねません。関節の負担を減らすにはどうしたらよいか、また筋肉の疲労度合いを抑えるにはどんなフォームが良いか考えながら走ることがとても重要です。
なぜなら、当日は50km以上走った状態でこの下りを迎えますから、ダメージを抑えることは、完走に向けた非常に重要なポイントです。
トレイルの練習
トレランを定期的にしている人はあえてする必要はないと思います。
トレランを全くしたことがない人は、何回かはトレイルの練習をしておいた方が良いでしょう。特に下りです。
登りはタイムを狙う人以外は、走れる区間を走るための体力温存で歩く人が大多数です。
登山道は比較的綺麗なため、普通にランニングされている方からすれば大したことはありません。
ですのでトレイルに慣れていない人の問題は下りです。
最初の針畑峠の下りのトレイルで何箇所か滑るところや、凹凸がきつめの場所があります。
普段からトレランに慣れている人にとってはさほどテクニカルな路面ではありませんが、トレランをしたことがない人にとっては、変にブレーキをかけたりするので脚を消耗してしまいます。
傾斜がきついわけではありませんので、近くのトレイルで下りに慣れておきましょう。
トレイルが近くになくて無理という方は、反復横跳びやラダーなどで細かく素早くステップを踏む練習も良いと思います。
食べながら走る練習
これ、自分自身が今回疎かになってた練習です。
食べながら走る練習はぜひ何回かしておくべきでした。
というのも、走りながら食べるって結構辛いんです。消化器官が。
フルマラソンと異なり、かなり長時間行動となるため、食べながら走ることが必須となります。
その影響なのか、胃腸障害はウルトラマラソンなど長時間レースによく聞く障害です。
普通食べる時は、胃や腸に血液がまわり、消化吸収がうまくいくよう働いています。
しかし、運動中は大部分の血液が筋肉の方へ行くため、消化吸収機能が低下します。
ですので、固形物は吸収されて栄養になるまで、それなりに時間がかかると思っておいた方が良いです。ジェルにしても、固形物ではありませんが、高エネルギーなものなので吸収には時間がかかるでしょう。
ではどのくらい時間がかかる?
これが個体差がかなり大きいと思います。
私自身の話で言えば、体感ではありますが、固形物は1時間〜2時間、ジェルは30分〜1時間くらいと感じています。
これも、疲労度合いによって前後したり延びたりする感覚があります。
そのため、自分がレース中に相性の良い食べ物やジェルは何なのか知っておくことはとても大事だと思います。
そして、普段から食べながら走る練習をすることで、レース中の胃腸障害などに効果があるかもしれないらしいです。
そういえば、今回食べても全然エネルギーにならない感覚でした。普段走る時、ほぼ食べずに練習してたくせに、当日になって色々ジェルとか摂取したせいで体がびっくりしたのかもしれません。
以下のリンクの論文は非常に参考になりそうなので、またご一読ください。
レースまでの長時間行動時に、あえて多めに摂取して胃腸を刺激するのも良いかもしれません。次回は試してみようと思っています!
コンディショニングは常に丁寧に
最後にコンディショニングについてです。
練習量が自然に増えていくと思いますので、ストレッチを全身満遍なく実施して、故障せず練習を継続することが重要です。
私自身はストレッチに加え、マッサージガンを使用したりフォームローラーを使用したりしていました。
こういったことは、皆様丁寧にされている方が多いのではないでしょうか。
それらに加えて、食事面も非常に大切です。
タンパク質、糖質は筋肉の回復やエネルギーとして、カルシウムは疲労骨折予防のためなど栄養摂取も意識しておきましょう。
最近は、練習後の補給にSAVASのプロテインミルクを愛飲しています。カルシウムとタンパク質を補給できるのでオススメです。
栄養については以下の過去ブログでも紹介していますので、参考になれば幸いです。
スピード練習はいるのか??
この点は私も明確な結論を持っているわけではありませんが、現時点での考えとしてはやったほうが良いと考えています。
例えば、同じ6:00/kmで走るとしても、普段練習で5:00/kmで走る人と、普段から6:00/kmで走る人では心肺にかかる負荷が全く異なります。レースで走る時に出したい巡航速度が、低強度の有酸素運動範囲の心拍数で出せることがとても重要です。
この点について今回の私の反省ポイントがあります。
今回の大会に向けた練習ではスピード練習はほぼ実施せず、普段から6:00/km台で走ることが多かったです。
それなのに、当日6:00/kmで走ってしまい、心拍数はかなり高い状態で前半部分を走ることとなり、結果的にエネルギー切れを起こしたと思っています。
レースは制限時間や関門がありますので、時間にゆとりを持たせるには、やはりベースの巡航速度を上げることは大切だと感じています。そのためにはスピード練習も実施して乳酸代謝域値(LT値)を上げておくのも重要なことです。
その目安が、フルマラソンを4時間30分以内で走れる人という参加資格なのかなと思っています。
注意点としては、スピード練習は負荷がかなり高いため、怪我のリスクも生じます。全体的に走行距離を伸ばされる方が多いと思いますので、頻度は週1回程度で良いと思います。
まとめ
今回は、鯖街道ウルトラマラソン完走を目指している方に向けて、自分なりの練習方法についてご紹介いたしました。
ポイントとしては、
・メインはロード!
・7〜8時間の長時間行動を1度はしておく(フルマラソンなどのレースをうまく活用)
・10〜15km程度の峠をゆとりを持って走り切る練習(下りは関節の負担が生じない走り方を模索)
・疲れた脚で走るためのセット練
・トレランは慣れる程度でOKかも
・食べながら走る練習
・コンディショニングに注意!
以上です。
私もまだ、余裕を持って完走できているわけではありませんが、完走だけでいいなら自信がついてきました。
あくまで個人的な見解ではありますが、完走を目指している皆様のご参考となれば幸いです。
次回は、実際のレースに関する戦略を整理してみたいと思います!

