
【ランニングシューズの寿命】Onクラウドフローを900km使用して履きつぶしてみた
この記事ではOn クラウドフローを900km使用して履き潰した結果とレビューをご紹介しています。
こんにちはヒロです。
マラソンシーズンも中盤〜終盤になってまいりました。私自身も3月の篠山ABCマラソンに向けて練習を積んでいる最中です。
さて今日はシューズのお話。寿命が来たと思われるシューズレビューの第2弾です。
今回の寿命シューズはOnクラウドフローをご紹介いたします。
累積距離が約900kmとなり寿命を迎えたようで引退していただきました。
自分の使用体験からどんなシューズだったか、900km使用するとどうなるかをレビューしていこうと思います。
ちなみに私のフルマラソンベストは2022年の福知山マラソンで3時間31分です。
目次
Onとクラウドフローについて

まずはOnのご紹介です。
Onはスイス発のシューズです。
アウトソールが非常に特徴的でありご存知の方もいるのではないでしょうか。

アウトソールにはCloudTecと呼ばれるクッショニングの技術が用いられており、その構造から水平・垂直どちらの方向にもクッション性が発揮できる構造となっています。
また、Speedboardといわれるミッドソールを使用されており、クラウドテックでのクッショニングに加え反発性を担保されています。
今回はOnのラインアップの中から、Cloudflow Wideを選択いたしました。2022年の3月に購入したため、おそらく第3世代のものになると思います。お値段は16,830円とちょっとお高めです。
先程ご紹介したCloudTecとSpeedboardが使用されており、重さは238g(Hpの値)、9mmドロップのシューズとなります。
もう一ついいなと思った点は、リサイクル素材を多く使われているとのことで、Onは環境面についても考えたシューズづくりをされているメーカーです。
何よりデザインがおしゃれ!!
上記の内容はホームページから引用しておりますので、ぜひ一度見てみてください!
https://www.on-running.com/ja-jp/products/cloudflow-25/mens/black-asphalt-shoes-35.99238
クラウドフローのレビュー
クラウドフローの使用感について、自分の感覚ではありますがご紹介いたします。
まず着地感ですが、思ったよりも薄底に近い感覚です。
これが本当に意外でした。決して見た目が厚底ではないですが、アウトソールの形状が特殊なため、使用するまではフワッとした着地感があるのかなと思っていましたが、しっかりと着地を捉える感覚はあります。
ただ薄底シューズと比較して、距離や走行時間が長い割に疲労感は少なめな印象でした。
あと、ドロップ差9mmですがそこまで前に転がされる感覚もなく、むしろ少しフラットな感覚に近いところもありました。クラウドフローを使用するまではアルトラで走っていたため、フラットシューズに慣れていたのですがそこまで違和感なく移行することができました。
アッパーについては、20%のポリエステルと70%はリサイクル素材ということで、個人的には伸長性は少なくパリッとした感覚です。特にムレる等問題は感じませんでした。
そして使用場面について。
主には普段のジョグや速度を落としたロング走や時間走に使用していました。具体的なペースとしては5:20〜6:00/kmです。
ビルドアップ走や速めのペース走(4:40〜4:10/km前後)でも使用した感想ですが、ペースを上げていくと着地の勢いにしっかり反応してくれるためジョグよりも速めの使用場面でも全く問題ありませんでした(むしろそっちの方が合う感じもしました)。
唯一の欠点と感じたのが、アウトソールに石が挟まる問題です。
写真のように特徴的な構造のアウトソールであり、隙間が多いので石が簡単に挟まります。挟まったまま走ってもいいのですが、音が鳴るし着地時に違和感を感じます。
私は田舎なので結構石が転がっており、ここは欠点と感じました。
耐久性について
さて今日の本題であります、耐久性についてのご紹介です。
このご時世、ランニングシューズにあまり高額をかけることは出来ないという方も多いと思われますので、大体どのくらい持つかということは選定の上で重要なポイントとなると思います。
最初にも少し述べましたが、2022年3月に購入し1月上旬まで使用し、累積の距離が900kmに到達しました。
その状態について以下に詳しくご紹介いたします。
アッパー

アッパーは全く問題が生じませんでした。
特段厚みがあるわけでもないアッパーでしたが、どこにも穴があくこともなく剥がれるような箇所もありませんでした。
デザインとしか思っていなかった黒のラインの部分がちょうど穴の開きやすい親指の部分を通過するため、もしかしたら補強材の役割も果たしていたのかもしれません。
アウトソール





ヒール部分の黒いラバーソール部分はほとんど剥がれ落ちてしまいました。
あとはクラウドテックが一部崩壊しました。
500kmくらいから少しずつ破れ始め、最終的には複数箇所が破れて崩壊しました。
ヒール部分が主ですが、一部真ん中付近も破れています。内側はほぼ無傷な状態です。
この辺は走り方の特徴でだいぶ個人差があると思われます。
もちろん破れた箇所のクッショニングが期待できませんので、その部分については沈み込んで反発もなく足にダイレクトに衝撃を受ける、もしくはバランスを崩しやすいことが予想されます。
重さ
重さが衝撃でした!
右244g 左252g
何と左右で重さが異なる結果が出ました。
買った時に計測しておけば良かったと後悔ですがすり減った分の差かなと思います。
たった8g程度の差と思われるかもしれませんが、足の末端にある重さなので、股関節からのモーメントアームを考えれば股関節付近にかかるストレスは結構な違いになる可能性があります。
また左右のリズムが変わるため負荷も左右で異なります。
私自身以下の項目で述べますが、重たい方の左側の足に違和感が先に出てしまいました。
ランニングに対する影響
一見フォームの変化は少ないと思っていたのですが、自分の気づかないレベルで少しずつ変化はあったようです。特に緩めのジョグ時。
私自身の特徴ですが、ペースを上げた時はミッド〜フォアフット気味に着地をするためあまり影響がないのですが、ゆっくり目に走ると踵が接地する機会が増えます。
先程アウトソールの項目でご紹介いたしましたが、踵部のクラウドテックは崩壊しておりました。
使用をやめて寿命と判断したきっかけですが、この状態で使用していて、ある日3時間走をしたらその翌日から膝の内側に変な痛みが生じてしまいました(ちょっと尾を引きました)。
ハムストリングスや内転筋を伸長すると痛みが出現していたため、場所的にはたぶん鵞足炎(がそくえん)と思われます。
なぜそこに痛みが生じたかの仮説も考えてみました。ちょっとマニアックな内容になるかもしれませんが、興味のある方はぜひご一読ください↓

自分の場合

自分の場合
貧乏性なので、ついつい使用してしまいますがやっぱり構造が壊れたら知らず知らず変なところに負担がかかるのでキッパリ捨てた方がいいと反省です。
1000km使用しようと意気込んでいましたが、体が壊れては元も子もないので諦めて捨てました!
総評
結果的には購入して良かったと思います。
石が挟まる問題はあるとしても、使用用途としてはスピード練からロング走までに対応できますし、デザインがオシャレですし。
また、距離についてはその他のシューズとそこまで変わらない耐久性ですし、アッパーはかなり耐久性が高いため、モノによっては普段履きに変更することもできそうです。そういった意味では普段の自分の服も意識して色を決めないとですね!
フルマラソン3時間40分〜4時間までくらいまでなら全然アリだと思います!!昔の自分がこれを知っていたら多分レースシューズの候補にしていたと思います。そんな方はぜひ一度お店で体験してみてください。
ちょっとお値段が高めなので、次買うかと言われると悩みますね…。お財布に余裕があれば検討します!(笑)
ちなみに過去のブログでもアルトラを1000km使用してみた状態のレビューをご紹介していますので、ご興味のある方はぜひ(^^)

