【レースレポート】六甲縦走キャノンボール2021秋SPEED
この記事では、第25回六甲縦走キャノンボールランのSPEED部門についてコースレビューをご紹介しています。
こんにちは、ヒロです。
10月16~17日、六甲縦走キャノンボールランが開催されました。
私は、春の24回大会に引き続き、今回もSPEED部門(片道の全縦走)に出場し、無事完走いたしました!
今日はそのレビューをしたいと思います。
目次
六甲縦走キャノンボールランとは?
ご存知では無い方もいらっしゃると思いますので、まずキャノンボールランについてご紹介しておきます。
その名の通り、宝塚から須磨浦公園駅までの六甲山系を縦走するトレイルランニングです。
距離は実測で約42〜45kmとなります(ショートカットも有りなため、個人差あります)
ルールはエンジンがついていなければ何でもあり。
マウンテンバイクを担いで山を登っている強者がチラホラいます( ̄▽ ̄;)
種目は、片道の全縦走のSPEED、夜間に走るNIGHT SPEED、往復のPOWER、1.5往復のRAINBOWなどがあります。
秋と春でスタート地点が異なり、春は宝塚、今回の秋は須磨浦公園となっています。
何が普通と異なるかって、やはりエイドでしょう。
エイドは全てボランティアの方の善意で運営されているため、どれだけのエイドがどこにあるかは走ってみないと何とも言えないところです(お決まりの場所は何箇所かあるようです)。
その中身もパンチが効いていて、エ○本エイドやお酒(高級エナジードリンクと呼ばれているw)、フライドポテトに揚げ餃子などホントに普通のトレラン大会では見ないようなオモシロエイドもたくさんあります!
ですので、速さを競ってはいますが、どこかお祭りのような楽しい雰囲気のレースを味わうことができます。
詳しくは以下のサイトをご参照ください。
http://65cannonballrun.com/?mode=f1
スタート〜鵯越駅
前置きが長くなりましたが、早速レビューしていきたいと思います。
宝塚に車を置いて電車移動。
車内はトレランの格好をした人ばかり。
普通の人にとっては、ヤバイ車両に乗ってしまったと後悔しかねない光景でした(笑)
スタートの須磨浦公園駅には、朝6時代にもかかわらず、SPEEDの人、POWERの人などキャノンボーラーがたくさん集っていました。
天気はあいにくの雨。気温もこの日から全国的に急激に下がるとのことで、例にもれず寒い。
受付で参加賞のカワイイ感じのステッカーをもらいます。
スタートの準備をしているとここでラッキーなことにシンズバーガーさんの先着順のハンバーガーエイドが出現!
一気に行列ができましたが、無事GETすることができました。
ハンバーガーを食べていざ出発(AM6:50)。
いきなり階段です。
とにかく後半楽しく下るために温存しながら進みますが、それでも心拍数は上がっていきます。
のんびり20分ほど登ってまずは旗振山に到着。
雨は降り続けていますが、動いているので寒さはさほど感じません(むしろ暑い)。
一度降って高倉台の団地を抜け、階段を降りて、栂尾山に続く400階段。
この時点で雨はほとんど上がって快適な気候に。
ただもうこの時点でなんか足だるい…。心臓バクバク(笑)
立ち止まることなく登り切り、栂尾山到着。ここからちょこちょこっと進んで横尾山通過。
そして、このコースのハイライトと言っても過言では無い馬の背に到着(8:00)。
前回春の六甲の時は暴風と雨で何も見えませんでしたが、今日はまだ景色が見えるだけありがたい!
街中にこんな絶景があるなんてうらやましい!
馬の背を後にして横尾山を下山し、住宅街を通って学校裏のショートカットを利用して妙心寺到着。
ここからは高取山迂回がルールのためダラダラと鵯越駅まで登り基調のロードが続きます。
摩耶山までは体力をかなり残しとく必要があるため、平地や下りはジョグで、ロードとは言え登りはのんびり歩きます。(後から振り返ってもこの選択が正しかったと思います)。
のんびり進んで鵯越駅到着(9:20)。スタートから2時間30分が経過しました。
スタートより心拍数も落ち着いて足もなんとなくほぐれてきた感じ。寒さだったんかなぁ?
ちなみに、ここからしばらく自販機がなくなるため、水分を補給しておいた方が良いです。
鵯越駅〜市ケ原
準備を整えて、いよいよ前半の山場である菊水山、鍋蓋山、市ケ原へ向かいます。
菊水山は標高こそ459mと大して高い山ではありませんが、短い距離でグッと上る感じのためかなりしんどく感じます。
しかもほとんどが階段ばかりなので、自分の歩幅で動くことができず余計にしんどい。
菊水山に向かう途中に名物くしやエイドさんがありました。
ここからはかなりキツイ区間が続きますので、うどんをいただきます。
補足ですがこのコース、かなりエネルギーを使いますので、食べ物があるエイドでは補給を怠らないことをオススメします。
うどんを食べていざ菊水山へ。
とその前に、下水処理場を通るのですが、トイレはここを過ぎると大龍寺か市ケ原までありません。
怪しいと感じる方はここで出しておきましょう。
用を済ませて、いざ登り始めます。
写真のような階段がしばらく続きます。
「階段嫌やー」とグチりながら仲間の方と淡々と進みます。
この頃には晴れて綺麗な青空でしたが、風が強い!
でも階段地獄で熱くなる体にとっては恵みの風に感じました。
階段を登りきり、快晴の菊水山到着(10:14)。
春のキャノンボールでは全く見えなかった展望台からの景色も今日は抜群でした!
これでまずは一つ目の難所をクリア。次の鍋蓋山へ向かいます。
下山時も非常に階段が多いため、足にきます。
途中脚の違和感を感じたため、早めにツラレスを補給。
一度菊水山を下山し、天王吊橋を渡り、鍋蓋山へ。
鍋蓋山の登りは、今度は段差高めな岩系の登りです。
この山も標高486mと低山ではありますが、1km程度で200m程度の高さをグッと登る感じなのでキツく感じます。
暖かくなってきたのもあり、体はさらにいい感じに温まってきた感じです。
ただ、掬星台までは温存していく作戦なので、調子こいて飛ばさないようにしていました。
秋晴れの気持ちいい中を進んで鍋蓋山山頂に到着(10:56)。
ハイカーさんとキャノンボール参加者の方で賑わう山頂。
春は大雨で1人か2人しか見なかったので、活気がありました。
ここから下山して市ケ原を目指します。
この下山のトレイル区間は走りやすく気持ち良いので、飛ばしすぎて体力消耗しないように注意しましょう。
下山中、大龍寺手前で賑わう場所。
そして、お姉さんに呼び止められます。
そう、ここが噂のエ○本エイド!!
ある意味エネルギーを満たしもらいました。
普通の大会ではありえないハートフルな場所だなと感じますww
さて、レースに戻り、大龍寺到着。ここでは、お弁当屋さんのあじ天さんのエイド。
ここで食べた具沢山のスープが抜群に美味しく感じました。
もはやグルメツアーのようになるこのレース。これも醍醐味です。
大龍寺からロードの区間を下り、市ケ原に到着(11:31)。
スタートからおよそ19km、時間にして4時間30分以上経過していますが、ここからがむしろスタートの気持ちです。
そう、このコース最大の難所、摩耶山が待ち受けているから。
市ケ原〜掬星台
ここまでうまく体力を温存して迎えることができました。
桜茶屋付近のトイレで用を足し、自販機で水分を補給して準備を整えます。
ここの登り坂、稲妻坂・天狗道と呼ばれるだけあって、かなり急登な箇所があります。
約3kmの道のりで、450m程度登ります。
ここが一番の踏ん張りどころ。
逆を言えば、ここさえ無事に終わればもう完走したようなものです(言い過ぎww)。
下の写真のような階段やら大きな岩やらを超えてただひたすら黙々と登り続けます。
淡々と登り切り、絶景ポイントで距離のおおよその中間地点となる掬星台到着!(12:38)
ここで大休憩をとります(小学校以来使ったこの言葉ww)。
掬星台は大きなエイドがあるため、これも楽しみの一つです。
ここで食べる豚汁が美味しい!二杯食べちゃいました。
他にも上方ビールさんがビールを振る舞っていたり、フライドポテトや揚げ餃子など個性的な食べ物があります。
(まだビールを飲むほどの余裕が無いため断念)
掬星台〜六甲山最高峰
体が満たされたところで、残り少しの登り区間を進みます。
と、言いたいところでしたが、急に雨風が強くなり、めちゃくちゃ寒くなりました。
雨が弱まるまで少し滞在して13:08出発。(30分もゆっくりしてしまったww)
ここから六甲最高峰まではほとんどロード区間となります。
正直な話、つまらない区間(笑)
注意しなければならないのが、『神戸市立自然の家』付近からトレイルに入る道から行かないと、六甲山牧場の方へ行き大回りになってしまうので油断しないようにしましょう。
そんな中での楽しみはやはりエイド。
私のお気に入りはサードプレイス六甲さんのチーズパンスープ!
(スープ取り忘れた( ̄▽ ̄;))
春の六甲の時も大雨で冷えた体に、焚き火にあたりながら飲むスープがすごく美味しかったので楽しみにしておりました。
風が強くて冷えてきたので、焚き火の前でゆっくりと楽しんでいたところでハプニング!
短パンに火の粉が飛んできて小さな穴が…(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
まぁ山と道のギアは修理に出せるので、帰って修理すれば大丈夫と自分に言い聞かせます(泣)。
ゴルフ場の横を通過して、六甲ガーデンテラスに到着(14:20)
ここから最高峰までは後少し。ロード区間を進みます。
この辺りのロードは車通りもあるため、通行には注意が必要です。
登りと言ってもこの辺に来ると緩やかなため、ジョグで進みます。
そしてついに標高931mの六甲最高峰へ(14:55)
ここは別に通る必要はないのですが、同行していた仲間の方がどうしても通ると言うので渋々w
これまでの快晴で期待しておりましたが、景色は真っ白(笑)
まぁでもついついこの写真撮っちゃいますよね!
ちなみに、最高峰下のトイレのところにもエイドがありました。
ここで梅味のおかゆとコーラをいただき、下山のパワーを補給しておきます
(後から考えれば、ここでしかコーラを取っていない…)
六甲最高峰〜宝塚(ゴール)
ここからはほぼ全て下りのトレイル約10kmでゴールとなります。
ここのためにパワーを残していたと言っても過言ではありません!
下りをいかに気持ちよく走り切るかが楽しみでなりませんでしたが、ついにその時を迎えました。
(後から振り返ってもこの作戦が良かったと思います)
15:15、トレイル区間に入り、残っていたパワーを全て出し切るつもりで、全力でくだります!
コースとしても階段などはほとんどなく、かなり走りやすい区間となります。
途中疲れて立ち止まりかけている人などを横目に、全力疾走。
申し訳ない気持ちもありますが、ごぼう抜きを味わえるので、これがちょっとした快感でもあります(性格悪いww)。
ガツガツ下って塩尾寺到着(16:14)
最高にキモチイイ1時間でした(^^)
ここからはまたロードで宝塚のゴールを目指します。
結構急な下りなので、脚にはこたえます。
そして、ついに16:30ゴーーーール!!!!
総距離43.8km、獲得標高2754m、所要時間9時間39分の旅でした。
ケガなくのんびりエイドを楽しんでいくつもりだったので、時間はゆっくりにはなりましたが、おおよそ予定通りの感想となりました。
レースの感想と注意点
ロードとトレイルの割合も適度であり、足攣りや体のトラブルもなく、しっかり食べて非常に楽しいレースでした。
ただ、コースは秋キャノンの方が私は苦手に感じました。
この辺は人によって差があると思いますが、私にとっての理由としては以下にまとめます。
苦手ポイント
・最初に階段の連続で脚の疲労が溜まる
・市ケ原以降最高峰付近までの登り基調の区間が長い
・夕方になるにつれて標高の高いところを行動するため気温が低下して寒い
トレランに慣れていない人や、キャノンボール初心者の方へ注意点をいくつか挙げます。
まず、補給食については自分である程度持っておくことをオススメします。
エイドはありますが、あくまでもボランティアであり、量も限られますし、置いているものもちょっと特殊です。
自分の体に合わない場合は確実にエネルギー切れを起こす可能性があるため、念のため自分でも用意しておきましょう。
次に、10時間〜11時間かけて完走される方は、秋の場合はヘッドライトを携帯した方が良いかもしれません。
この日は9時間で完走でしたが、この時点で東六甲の山中は暗くなり始めていました。
スタート時間を早めていたから良いものの、下手すれば暗闇を進むことになりかねませんでした(私はヘッドライト持参していました)。
最後に、お酒を飲むかについて。
トレランに慣れていて楽しく完走できる人は飲んで楽しみましょう(笑)
問題はゆとりを持って完走できなさそうな人です。
アルコールは体を温めてくれたり血管を拡げる効果もありますが、運動することで血流が良くなっているため全身にアルコールがまわりやすく、普段家で飲むより酔っ払いやすいと考えます。酔った状態でのトレイルの下りは危険ですからね。
また、ビールは利尿作用があるため、体の水分を無駄に排出して脱水に近づく可能性も上がってしまいます。
自分の経験値を鑑みて飲酒は決めましょう。
というわけで、今日は第25回六甲縦走キャノンボールのレースレポートをさせていただきました。
また次回は春に宝塚スタートで開催されると思いますので、ぜひ参加して楽しみましょう!
(次はタイム狙いで頑張るか、いよいよPOWERか…)